(刑事事件)強盗致傷罪で起訴された被告の刑期が法定刑の下限で認められた事例


【事案の概要】

 被告人(犯行当時45歳)は、老女を床に押し倒して財布が入ったカバンを奪い、その際に老女に加療約2週間を要する怪我をさせたことで、強盗致傷罪で起訴された。
 当事務所の石井弁護士が国選弁護人に選任された。
 被告人は若い頃からシンナー等の薬物を使用してきたために脳に障害があり、物事に共感したり反省したりする能力が極めて乏しかった。そのため、捜査段階でも、被告人は被害者である老女に対して謝罪の意思はないと明確に述べていた。

【弁護の方針】

 被告人に反省をする能力がないことを、いかにして被告人の刑を重くする方向に働かないようにするかに最も意を注いだ。
 そのために、被告人のことを長年治療してきた精神科の医師に事前に石井弁護士が面会し、被告人が医師の元で取り組んできた治療の内容や、被告人には反省する能力がないことを詳しく証言してくれるよう依頼し、了承を得た。

 公判の最終弁論で石井弁護士は、「悪いことをした人を非難できるのは、やろうと思えばやれるのにやらない場合なのであって、やろうと思ってもやれない人は非難できない。」と裁判員に対して訴えた。

【結果】

 被告人が反省することができない点については、悪い情状にも良い情状にもしないとされ、求刑懲役7年のところ、懲役6年(強盗致傷罪の法定刑の下限)となった。
 後日、裁判官から聞いたところでは、反省できない人は非難できないという点について、裁判員はとてもよく納得していたとのことであった。

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