ペット禁止の約束違反をした借家人の立ち退きは可能か?

平成25年9月19日号掲載

Q
 ペット禁止という約束でマンションを人に貸したのに、どうやらネコを何匹も飼っているようです。借家人を追い出したいのですが…。
 
A
 貸家でペットを飼われると、臭いや汚れが付いて、将来別の人に貸すときに賃料を下げざるを得なくなったりしますから、マンションやアパートの大家さんにとっては大問題です。
 ですが、賃貸借契約書にペット禁止が書かれていたとしても、すぐに追い出せるとは限りません。借家人の居住権は厚く保護されていて、ペット禁止の目的(臭い、汚れ、騒音の防止)が損なわれていないときにまで追い出す必要はないと判断されるからです。
 裁判になった場合、臭い、汚れ、騒音があるかどうかがポイントとなりますから、汚れを写真に撮るとか、「うるさくて隣家から苦情が出ているからやめてください」と書いた内容証明郵便を送るとかして、証拠としてとっておきましょう。
 契約書にペット禁止が書かれていなくても、臭いや汚れがひどければ立退きが認められることもありますが、「ペット禁止」という約束違反それ自体も悪質性を裏付ける事情の一つになりますから、契約書には必ず書いておきましょう。
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