遺産分割協議と遺産分割協議書

遺産分割協とは?

 相続人同士で遺産の分割方法を話し合って遺産の分け方を決めるのを、遺産分割協議といいます。

遺言書がある場合とない場合の違いは?

 被相続人(亡くなった方)が遺言書を残していて、その遺言書が無効にならない限りは、原則として、遺言書の内容どおりに遺産分割を行います。

 ただし、遺言書があったとしても、相続人全員の同意があれば、遺言書どおりに分ける必要はありません。遺言書の中で、法定相続人ではない方に相続権が与えられていた場合は、その方の同意も必要です。

 

遺産分割協議書は必ず作成する必要があるのか?

 遺産分割協議書は必ずしも作成しなくて良いのですが、不動産の登記は、法定相続分と異なる分け方をする場合は、遺産分割協議書と印鑑登録証明書がないと、法務局が相続登記を受け付けてくれません。

 預貯金や株式などの場合は、銀行や証券会社の所定の書式に署名・捺印すれば足りる場合もありますので、各金融機関に問い合わせてみましょう。

 なお、預貯金の場合は、法定相続割合に従って当然に分割されるという最高裁判所の判例がありますので、理屈の上では、自分の法定相続分だけであれば、他の相続人の署名・捺印がなくても銀行は払戻しに応じる義務があります。ただ、銀行としても、後から遺言書が発見されたりした場合にトラブルに巻き込まれることを防止するため、相続人全員の署名・捺印を求めてくる場合が多いです。

 遺産分割協議は、必ずしも相続人全員が一堂に会して行う必要はなく、全員が内容に同意すればよく、署名・捺印も、郵送によってやりとりしても構いません。

 

遺産分割協議のトラブル

 一部の相続人が、自分の都合のいいような遺産分割協議書を作成し、一方的に送りつけてくることがあります。

 内容を理解しないままうっかり署名・捺印してしまっても、後から覆すことは難しいので、専門家である弁護士に相談した方が良いでしょう。相手からの書面に「遺産分割協議書を10日以内にご返送ください」と書いてあっても、それに応じる義務はありませんので、慌てずにご相談なさってください。

 

 また、これから遺産分割協議をするという場合も、事前に弁護士に相談しておくことをお勧めします。

 法定相続割合は決まっているとはいえ、そのとおりに遺産分割しなければならないわけではありません。また、特別受益や寄与分にあたる事情があれば、法定相続割合よりも多く相続できる場合もあります。逆に、遺産分割協議の場で不利な事情をうっかりしゃべってしまって、後々の交渉が難航したということもあります。また、不動産などは法定相続どおりに分けると、共有状態となってしまい、後の世代に問題を残してしまうこともあります。

 弁護士にご相談いただければ、被相続人が亡くなるまでの経緯などを聴き取った上で、どういった主張ができるか、どのように分けた方が良いかをアドバイスします。

 

 

弁護士が代理人として交渉した方がいい場合

 さらに、次のような場合には、遺産分割協議を自分で行うのではなく弁護士に代理してもらった方が良い場合もあります。

 ・相続財産の範囲について調査が必要な場合
 ・一部の相続人が、被相続人が亡くなる前に遺産を使い込んでいたことが疑われる場合
 ・感情的に対立している場合
 ・他の相続人が理不尽な要求をしている場合
 ・力関係で丸め込まれてしまいそうな場合
 ・他の相続人同士が結託している場合
 ・他の相続人が、他の専門家からアドバイスを受けている場合

 

 弁護士が代理人になった場合、遺産の範囲の調査や証拠収集を行い、調停や裁判になった場合の結果を想定しながら、なるべくご依頼者の要望に沿えるよう、相手と交渉します。早い段階で専門家に交渉を任せた方が、結果として、早く解決に至る場合もあります。

 一度は専門家である弁護士にご相談なさることをお勧めいたします。

 


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